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6月, 2019 | 淡路プラッツプラッツからのメッセージ

入り口は何でもいい

石田貴裕

 

ある場面で自然と流れてきたり、思い出したりする曲やフレーズはありませんか。私の場合ですが、例えばずっと親ごさんと面談していてある時、急に本人が来てくれた後にふと頭の中にこの曲が流れてきたり。またある時は、一対一の面談をしていた若者が次回は何となく居場所に行ってみようかなと希望した後に、ふとこの曲を思い出したりします。井上陽水奥田民生の「手引きのようなもの」という20年以上前の曲なのですが、なぜだかわかりませんが、ふと自分が黄昏れているタイミングで頭の中に「道なりに~、道なりに~♪」と流れてきます。まあ、わからんことはなく、自分の心持ちがそういう情景とリンクするということなのでしょうが、「あ、またこの釣りの歌の感じやな~」となることが何だか面白く、また大事にしたい感覚だなあと思っています。

 

「支援者っていう人を疑ってたし、信用できないし、毛嫌いしていた」。「NPOって怪しいし、よくわからないし、どうせ偽善団体やろうから行こうと思わなかった」。「別に困ってないし、相談したいこともない」。「誰かに相談したり、来てもらうなんて終わってると思っていた」。これらは後々にプラッツや支援機関に繋がった若者たちからよく聞く言葉です。支援者としてグサッとくる言葉もあれば、「そうね、わかる、自分も支援者って聞くと怪しく感じるし、何か上からで、何様?って思っちゃうな」と納得できる部分もありますし、「でも私も、すいませんと思いつつ支援者って名乗っているんです」という葛藤もあります。この矛盾を感じながら関わっているので親ごさんには会えても、当然ご本人には会えないし繋がれないことも多く、だから支援者は万能ではないし、プラッツも居場所支援も万能ではないなぁと力不足を痛感する時があります。居場所のもっともっと前のきっかけや入り口の話なんだよ、と。そんな気持ちの浮き沈みの際中にまたどこからともなく「山なりに~、山なりに~♪」と歌が流れてくることがあって、「あ、そうだ。万能じゃなくていいし、そんなことより何か届くことや面白いことを探そう。創ろう。何かないかな」とまた動き出せるときがあります。

 

この曲のテーマは釣りですが、それこそ入り口は一緒に釣りに行くでもいいし、音楽でもいいし、アニメでもいいし、声優でもいい。漫画でも、ゲームでも、PCでも、スポーツでも、ウォーキングでも、政治でも、哲学でも、宇宙や科学や日向ぼっこでも、とにかく入り口は何でもいいと思っています。そこからゆるっと繋がるきっかけにさえなり得れば。でも一方で、何かのご縁でプラッツや支援機関のことを知ったけど、「まだ今はタイミングじゃない」と思っているご本人にとっては、きっかけと言われてもそれはただの“いらんお節介”になってしまいます。その場合は、全然ゆるくないだろうし、嫌悪感もあるし、期待なんてできないかもしれません。ですので、その時はもちろん引き下がりますが、また折を見てはゆるっと繋がろうと試みます。お節介でごめんなさいとは思いつつ、でも居場所やプラッツには「あの入り口があったから、そこから少しずつ広がった」と話してくれるご本人たちが居るので、だから私たちも諦めずに何とか入り口の取っ掛かりを探したいと思っています。たとえそれが支援者のエゴだと言われても、それでもその先にいるご本人は“ずっとこのままでいい、ずっとこのままでいられる”とはやっぱり思いきれていないと感じているので、それを思いながら今日もきっかけ探しの迷走を続けています。親ごさんとの連携を重ね、言葉を選び、態度を選び、熟考と勢いの微妙なバランス感覚を研ぎ澄ましながら。もはやそんな時は、支援者だろうとそうでなかろうとどっちでもいいし、誰でもいいからとさえ思っています。ともかく、ご家族以外の誰かとゆるっとでいいから繋がって欲しい、そう思いながら、顔や声や態度には出さないけれど、歌詞にあるとおり「どうか届け」と心の中で呟いています。

 

先日も若者ご本人が、己の声に従って新しい一歩を踏み出す場面がありました。いいか悪いかは誰にもわかりませんし、いいか悪いかで測るようなことでもありませんでしたが、その時もふと、「それなりに~、それなりに~♪」とこの歌が浮かんできたので、この度その思いを文章にしました。みんなが自分のタイミングで納得して踏み出せることを心から願い、私はそれを応援しています。

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淡路プラッツは、親ごさんにとっても居場所です。

 

こんにちは、淡路プラッツ代表の石田貴裕です。

 

淡路プラッツは、ひきこもりの子を持つ親ごさんにとっても「居場所」です。

 

(親の会ではこのポットと急須が十年選手です)

 

プラッツは今から27年前にひきこもりの子を持つ親ごさんが立ち上げた団体です。

 

当時も変わらず親は自分なき後のわが子を心配し、切実な思いからプラッツを創り集いました。

 

食べたり飲んだりしながら語りあい、笑ったり泣いたりしながら過ごされていたと聞いています。

 

昨今、辛く悲しいニュースもたくさんありますが、決して希望がない訳ではなく必ずサポートしてくれる人や場所はあります。

 

淡路プラッツもまたその一つです。

 

支援機関とつながることで、まずは親ごさん自身が肩の荷を降ろし、少しでも楽になるところから始めてみませんか。

 

親ごさんのその一歩を、子どもさんへの支援へと繋げていきたいと思っていますので、まずはお気軽にご連絡下さい。

 

ドアを開けてお待ちしています!

 

淡路プラッツの無料説明会はこちらです。

27年間続いている「親の会」はこちらです。

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居場所活動『ボーリングは、取り組みやすいスポーツです』

 

こんにちは。居場所スタッフの宮武小鈴です。

 

本日も、プラッツに来ようか迷っている方に向けて居場所活動をご紹介いたしますね。

 

淡路プラッツの居場所活動では様々はイベントがあり、体を動かすこともあります。

 

昨日は6人でボーリング場に行きました。

 

 

徒歩10分のところにラウンドワンがあるのです。

 

ボーリングは数年(数十年)ぶりだという若者もおりました。

 

2ゲームしましたが、私は今日すでに大臀筋が筋肉痛です。

 

最下位だったスタッフが、ガーターを全部「投げ方の研究をしてた」ということにしていた所がメンタルの勉強になりました。

 

ところで、ひきこもっていた若者は「自分は運動神経がない」と思っている方も多いです。

 

ですが経験が少ないだけで、実際に運動してみるとそれなりに出来たり、また上達が早かったりする方も多いです。

 

それに、プラッツでは失敗することは「OK」です。

 

とりあえずやってみることや、失敗したあとにどう復活できるのか、といったことの方が大切だと考えているからです。

 

それが自信につながっていきますよ。

 

失敗を、一緒に笑うことができればOKです!

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居場所活動『みんなでするゲームも、楽しいですよ』

 

こんにちは。淡路プラッツに来て20年になろうかというスタッフの宮武小鈴です。

 

今回は、淡路プラッツに来てみようかなと考えている若者の皆さまに、淡路プラッツの居場所活動の一部をご紹介しますね。

 

今日はメンバーも少なくて、最大5人(男性ばかり)でしたから割とゆったり過ごしていましたよ。

これは私が建設中の自宅です。

 

西日のあたる部屋で、窓のカーテンを閉めてWiiUで『テラリア』をしました。

 

居場所では、最新のゲームというよりは少々古いゲームをします。

 

『地球防衛軍』で地球を守っている時もありますよ。

 

『テトリス』『ぷよぷよ』は見ている私も、脳内が整理されていくように感じますね。

 

実は私は『テラリア』にはまっており、そのゲームにとっても詳しいメンバーが一緒に遊んでくれています。

 

仮想の世界であっても妙にリアルな部分があって、そこが洒落ていて気に入っています。

 

例えば、私は「テラリア」の世界で自宅を建設しているのですが、ここでもお金がなければ気に入った壁紙を買えなかったりします。

 

そのために、夜は魔物と戦うのです(笑)。

 

私が勝ったら、モンスターがコインやアイテムを落とすのですね。

 

プラッツに通っている若者は、ゲームに詳しい人が多いです。

 

ですので最初はゲームの話をしたり、一緒にゲームをしながら打ち解けたりすることが多いような気がします。

 

親ごさんからは「ゲームばっかりして……」と言われているかもしれませんが、これがコミュニケーションのネタになることもありますよ。

 

支援者とつながったら、ぜひ好きなゲームのことなど教えてくださいね。

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